ナヴァグラハとは、9つの惑星
インド占星術のホロスコープは、9つの星の配置から読み解きます。これを「ナヴァグラハ」と呼びます。太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星という7つの実在の星に、ラーフとケートゥという2つの計算上の点を加えた9つです。西洋占星術で使われる天王星・海王星・冥王星は含まれません。
太陽と月、外に見せる顔と内なる心
太陽は、自己や意志、社会的な立場を象徴します。仕事や周囲からの評価など、外に向かう場面で強く表れる星です。
月は、感情や無意識、安心を求める気持ちを象徴します。前回触れたように、インド占星術が太陽より月を重視するのは、他人からどう見えるかより自分が本当はどう感じているかを大切にする考え方があるからです。
水星・金星・火星・木星・土星、日々を動かす力
残る五つの惑星は、生活のさまざまな場面に結びついています。水星は言葉や思考、学びの力。金星は愛情や美しさを求める気持ち。火星は行動力や競争心、ときに怒りとして表れるエネルギー。木星は知恵や成長、楽観性。土星は忍耐や責任、時間をかけて積み上げる力です。
これらは吉星・凶星に分類されることもありますが、単純な良し悪しの話ではありません。金星の力が強すぎれば享楽に流されやすくなりますし、土星の制限があるからこそじっくりと力を育てられる場面もあります。
ラーフとケートゥ、見えない引力
ラーフとケートゥは、月と太陽の通り道が交わる2つの点です。実体のある天体ではありませんが、インド占星術では伝統的に惑星(グラハ)のひとつに数えられます。ラーフはまだ手にしていないものへの渇望、未知の世界に惹かれる力を象徴します。ケートゥはすでに知り尽くしたことからの手放し、内側に向かう感覚を象徴します。
この2つは対になっていて、どちらか一方だけでは語れません。何かを強く求める心の裏には、必ず何かを手放してきた経験があるからです。
9つの惑星は、良い星・悪い星とあらかじめ決まっているわけではありません。チャートのどこに位置するかによって、同じ火星でもまったく違う表れ方をします。次回は、その「どこに位置するか」を決める12の星座(ラーシ)を紹介します。
わたしの星織りは、このナヴァグラハをはじめとするインド占星術のホロスコープをもとにした占い鑑定サービスです。詳しくはわたしの星織りのご紹介をご覧ください。